学校長挨拶
福島県立南会津高等学校長 高橋 敏幸
本校は、令和5年4月1日、県立高等学校改革前期実施計画に基づき、新生福島県立南会津高等学校として新たにスタートを切りました。南会津地域唯一の単位制総合学科の高校として、会津地域はもとより県内一円から生徒が集い、南会津地域ならではの学びを展開してまいります。
本校の総合学科では、国公立大学への進学を目指す「文理探究」、保育や福祉、芸術、スポーツなど教養を深められる幅広い教科科目を選択できる「教養探究」、農業と環境に関する専門的な知識・技術を学び習得するための「アグリ環境探究」、商業と情報に関する専門的な知識・技術を学び資格取得を目指す科目を設定した「ビジネス情報探究」の4つの系列を設けております。2、3年次には、生徒が自ら作成した時間割により授業を受けることになるため、一人ひとりが自らの夢や目標としっかりと定め、将来の目指すべき姿を明確にすることが強く求められます。まさに、キャリア指導推進校として、主体性をもって地域に学び、個性を磨きながら調和のとれた豊かな人間性を育み、社会に貢献する人材の育成を、生徒とともに目指していく学校です。
4月9日に新入生56名を迎え、南郷校舎16名、本校舎151名の総勢167名により、「湧志」「友愛」「協働」の校訓のもと、新しい校歌、そして、校章を胸に、地域を支え、地域から愛される学校を目指して、今年度の教育活動がスタートしております。また、南郷校舎並びに本校舎の3年生は、全日制普通科のそれぞれの教育課程により、進路実現に向けて学びを進めてまいります。いずれにしても、これからの未来を創造するには、いにしえから紡ぎ続けられた先人の教えから学び得たものを、この時代に求められるものへと深化あるいは進化させることが、私たちの使命であります。未知の領域に挑戦し続け、地域課題と向き合う「南会津学」を軸とした探究的な学習活動をとおして、地域産業界や行政機関との連携から社会の構造を学び、正解のない問いにひたむきに立ち向かうことができる知識や技術を習得し、個の知恵を持ち寄り課題を打開していくことを、特色ある教育活動により実現してまいります。
最後になりますが、学校の教育活動は、保護者の皆様や地域の方々のご理解とご協力があって成り立ちます。伝統ある二校が統合され、新たな高校となりましたが、これまで、この南会津地域で担ってきた使命は変わることはありません。子どもたちの輝かしい未来のため、そして、地域社会の発展・繁栄のために懸命に励む生徒たちを、ぜひ教職員とともに一丸となって支援していけるよう、今後ともよろしくお願い申し上げます。